2024年8月23日金曜日

夏の高校野球2024【回顧】

 高校野球は、新しい時代になったというか、昔に戻った印象です。

低反発バットの導入により、本塁打が激減し、少ない得点での接戦が多くなりました。


優 勝 京都国際(京都)

準優勝 関東第一(東東京)

ベスト4 青森山田(青森)

ベスト4 神村学園(鹿児島)


予想の方は、4校とも無印という結果になりました。

今年の春は、△△○無という結果でしたが、夏の予想はサッパリでした。

この4校は、優勝候補第2グループという存在でした。


京都国際と関東第一は、今年のセンバツで初戦惜敗でした(サヨナラ負けとタイブレーク負け)。

センバツ初戦惜敗の悔しさが、春から夏にかけての厳しく効果的な練習につながり、その成果が実を結んだのでしょう。


<優勝した京都国際について>

何といっても、2枚看板の左投手2人がすごかった。

京都大会でも甲子園でも、この2人以外は誰も投げていない。

主力の完投型投手2人がいれば、(3人以上いなくても)優勝ができるということを証明しました。

そして、地方大会・甲子園すべての公式戦で本塁打ゼロ(秋の新チーム結成以来)。

長打力がなくても優勝ができるということも証明しました。

本塁打ゼロだから貧打かというと、全然そんなことはなく、鋭い打球を飛ばせる打線。

そして素晴らしい守備力。

投攻守すべてにハイレベルでした。


<準優勝の関東第一について>

決勝はタイブレークでの負けで、紙一重でした。

守備力が大会前の予想よりハイレベルで、明徳義塾・東海大相模・神村学園相手の接戦での守備力には感心しました。

投手も3人の主力投手が、それぞれ持ち味を発揮していました。

エースの坂井投手は、149キロのストレートを投げる一方、130キロ台120キロ台のストレートも投げるという緩急のある直球は興味深かったです。


全般について>

低反発バットの影響がはっきり出て、本塁打が激減。

投手の方も、打たせて取るタイプが昨年までより活躍できる印象。

外野フライを打たせてアウトを取ることも、一つの投球術として可能な印象です。

いくら速い球を投げても、最近の高校生では空振りはあまりしないというのは変わりない。

投手として重要なのは、ある程度のスピードがあるうえで「制球」と「緩急」が重要だと感じます。


低反発バットの影響は、守備にも表れていると感じます。

低反発な分、打球の勢いがやや弱くなり、内野手が追いつける範囲がやや広くなった印象。

特に、二遊間の守備力が、非常に重要になったと感じます(関東第一の二遊間は素晴らしかった)。


さて、こういった傾向は来年以降も続くのか?

それとも、強打の名門校が対応してきて強打が復活するのか、興味深いです。



2024年8月6日火曜日

夏の高校野球優勝校予想2024

 酷暑対策のため、今年から午前と夕方に分ける2部制が導入されます。

といっても最初の3日間だけの試行段階です。


そして、春から導入された低反発バットが夏でも本塁打の大幅な減少につながるのか、興味深いです。

(春の甲子園は、ランニング本塁打を除けば2本だけだった)



<上位人気・期待の4校>

上位人気が予想される高校の中で、個人的に期待する4校です。


健大高崎(群馬)

センバツ優勝校。

左右の投手2枚看板と強力打線でセンバツを制した。

群馬大会では登板していたエース佐藤投手が、左ひじの負傷で甲子園ではメンバー外となった。

これは痛すぎる。石垣投手の負担が大きくなる。下重投手が穴を埋めることができれば春夏連覇は可能。


大阪桐蔭(大阪)

大阪大会、決勝先発完投の森投手、準決勝先発完投の中野投手、準々決勝継投の山口投手・川上投手、5回戦継投のエース平嶋投手南投手。

まるでプロ野球チームのような豊富な投手陣(ローテーション)。

打線も強力だが、個人的に不安を挙げれば左の好投手相手に苦戦するのでは?(左の好打者が多いので)

履正社相手に12ー2でコールド勝ちしたが、履正社の投手陣が全て右投げだった。

その意味では甲子園初戦の相手興南の左の好投手田崎投手との対戦が楽しみ。


報徳学園(兵庫)

センバツ準優勝校。

プロ注目今朝丸投手と間木投手などの投手陣。

そして鉄壁の守備(兵庫大会は報徳にしては失策多めだったが・・)。

低反発バットの時代に合っている。


広陵(広島)

昨夏も今春も優勝候補の一角で延長戦での惜敗。

高尾投手が大黒柱だった。

この夏の広島大会では、高尾投手以外も活躍。

山口投手が、投球回21回で、奪三振35、被安打3というのはすごい。



<中穴人気・期待の4校>


青森山田(青森)

センバツベスト8。

関投手は最速152キロ。

他の投手も安定している。

打線も強力で、4番原田は青森準々決勝八戸光星戦で連続本塁打を記録している。


花巻東(岩手)

春季東北大会で優勝している。

葛西・田崎など複数投手で戦い、安定している。

エース小松投手が復調すれば強力投手陣となる。

5試合で17盗塁の機動力も魅力。


木更津総合(千葉)

千葉大会準々決勝でセンバツベスト4中央学院相手にコールド勝ち。

その準々決勝が失点0,準決勝も失点0、決勝は延長10回失点1。

投手陣がすごく安定している。


明徳義塾(高知)

昨年春夏、今年春と甲子園出場を逃してきた。

今年は、好投手を擁する高知商と高知を負かして、丸2年ぶりの甲子園出場。

その中心となったのが、2年生投手池崎と1年生捕手里山。

久々の馬淵采配も楽しみ。(甲子園逃した時のテレビ解説が楽しみだったが)



<大穴人気・期待の4校>


札幌日大(南北海道)

初出場。

地味に投攻守のレベルがそれなりに高そう?

小熊投手は左の脱力投法らしく、どんな投手か見てみたい。


小松大谷(石川)

センバツ出場の日本航空石川と星稜を負かしての出場。

その2戦は、竹本・西川の2投手がそれぞれ完投した。

星稜はセンバツベスト4、それを負かしての出場ならチャンスありでは?


北陸(福井)

エースの竹田海投手は、昨年の春夏甲子園登板経験がある。

先発するのは井黒投手で、竹田海投手への継投が勝ちパターンのようだ。

5試合で失策0。


熊本工(熊本)

2年生山本投手は、制球力が抜群で安定感がある。

チーム打率は高くないが、5戦すべて5得点以上で集中打が出るのだろう。


<結論>


いつもの競馬予想のつもりで印をつけると次の通り。


明徳義塾(高知)<穴推奨><2年生投手と1年生捕手で新風を>

報徳学園(兵庫)<好投手と守備力は低反発バット向き>

大阪桐蔭(大阪)<豊富過ぎる投手陣と強力打線>

小松大谷(石川)<穴推奨><春ベスト4星稜を負かしての出場>

広陵(広島)<高尾投手だけじゃなく山口投手にも期待>

健大高崎(群馬)<エース離脱痛いもセンバツ王者>

東海大相模(神奈川)<強力打線と投手も豊富>